出版されてからかなり経ってしまいましたがやっと投稿出来ました。この本は出てから本屋などでずっとランキング1位を取っていたかなり注目の本です。そしてやっぱりその価値があるすごい本だと思います!
これからのお金に対する認識をアップデートする必要性を感じました。そしてそれに伴い現在のビジネスに対する認識もアップデートを迫られます。それは何で儲けるのか、どうやって生きていくのかに繋がっていきます。
また今現在新しいビジネスを考える上で参考になる点も書いてありました(特に経済システムのところ)。
以下僕なりに気になったところをまとめたものです。
●第1章 お金の正体
- 現実の方向を決めるもの
- お金(経済)
- 感情
- テクノロジー
- 経済
- =ネットワーク=人間の欲望・欲求を起点とした報酬のネットワーク
- 動的ネットワークは偏る=格差が生まれる、緊密につながり作用すると不安定になり不確実性が増す
- 作り出す対象に変化しつつある
- 経済システム=生産活動をうまく回す仕組み、自己発展的に拡大していく
- インセンティブ:社会的欲望が目立つ(特に3M(儲けたい、モテたい、認められたい))
- リアルタイム:刻々と変わっていくことを知っている
- 不確実性:運と実力の両方の要素がある
- ヒエラルキー:秩序の可視化。他者との距離感の可視化。新陳代謝を促す仕組みが必要。
- コミュニケーション:人は他者との関係から自分を定義する生き物。参加者が交流して議論したり助けたりすることで共同体であることを認識できる
- 寿命:階層化の淀みを避けられない。寿命がきたら別のシステムへ移動できるようにしておく。
- 共同幻想:同じ思想や価値観を共有することで寿命が延びる。
- ビジネスで経済システムを作る
- 社会的欲求を刺激できる仕組み
- 定期的に変化する仕組み
- 特別待遇
- コミュニケーションを取れる空間
- サービスが成長するとユーザーも得をする形にすることで共生関係を築く
- 経済システムと脳
- 経済と自然=散逸構造
- 極端な偏り
- 不安定性・不確実性
- 自発的な秩序形成
- エネルギーの循環機能
- 情報による秩序の強化=決定論的、完全にランダムではない世界 → 選択できる → 情報が欲しい
●第2章 テクノロジーが帰るお金のカタチ
- テクノロジーはどんな課題を解決するために作られたものなのか「原理」を正しく理解して、起こった変化を現象として捉える。
- 今後10年で重要な変化=分散化
- 情報の非対称性(偏って情報が集まっている状態)が消えつつある
- 情報の仲介では価値がない、独自に価値を発揮する経済システムが力を持つ
- 分散化の流れ=シェアリングエコノミー、トークンエコノミー
- トークン=ただの文字列だが、現実世界のアセットと結びつけることであらゆるものの価値を可視化する
- トークン3種類
- 通貨型トークン
- 配当型トークン:
- 会員権型トークン:トークンを持っていると優待を受けられる
- 自律分散:自動化と分散化により各要素の相互作用によって全体として機能する世界が来る(と予想する)
●第3章 価値主義とは何か?
- 今でも少なくとも2つの経済が混ざり合っている:消費経済(1割)、資産経済(9割)
- お金になりにくい「価値」
- お金が価値を媒介する唯一の手段であったという「独占」が終わりつつある
- ネット企業の認識されていない価値=人材、データ
- 可視化された資本ではなく、資本に変換される前の価値を中心とした世界に変わっていく
- 価値の3つの分類
- 有用性:資本主義での価値と同等
- 内面的:個人の内面にとってポジティブな効果を及ぼす。評価経済、信用経済。注目や関心とは違う。
- 社会的:社会全体の持続性を高めるような活動
- 価値主義=資本主義の発展系=経済の民主化=お金や経済の民主化+資本にならない価値で回る経済の実現
- ソーシャルキャピタル=個人が繋がってできている社会が持続的に良い方向に発展していくために必要な「社会的なネットワーク」を資産と捉える
- 数十年後には営利と非営利の区別がなくなり、価値という視点から捉えられるようになる
- 経済的な活動には公益性が求められるようになる
- 政治と経済の境界線が曖昧になっていく
- ベーシックインカムはお金のコモディティ化を急速に推し進める一手になる
- 複数の経済は並存し得る
●第4章 「お金」から解放される生き方
- 誰もが人生の中で目的(意義)を持てる世界を作り出すこと
- ミレニアル世代は欠けているものがないので何をモチベーションに頑張ったら良いかわからない。ー> 人生の意義や目的が勝ちになる
- 人生の意義や目的を他人に与えられるものが大きな力を持ち、社会を牽引していく
- 「役に立つこと、メリットがあること」と「楽しいこと、共感できること」はまったく関係がない
- お金のためではなく価値を上げるために働く
- 個人の価値
- スキル・経験のような実用性としての価値
- 共感や好意のような内面的な価値
- 信頼・人脈のようなつながりとしての社会的な価値
- これからは自分なりの独自の枠組みをつくれるかどうかの競争になる。自分の価値を大事に育てていくことが重要。
●第5章 加速する人類の進化
- 今まで儲からないという理由で投資を受けられなかった最先端のテクノロジーへの投資を加速させ、人類を次のパラダイムに移行させるトリガーになり得る
- 国家の形
- エストニアのような先進的な国
- グローバル巨大IT企業が実質的に国家の役割を担う
- 全く無名の共同体がバーチャル国家として名乗りをあげる
- 現実
- VR,AR,MR,BMIにより、現実を選択できるようになる。
- テクノロジーの性質
- 人間の能力を拡張するもの
- 普及すると人間そのものを教育する
- 身体的に近いところから空間的に遠いところに拡張していく
- 私たちがお金に特別な意味を感じていた最後の世代になる
終わりに
とりあえず今の新しいサービスなんかに経済システムを回すのに必要なことを適用してみたいです。